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恋セヨ乙女
第17章 セックスレス

「今の俺に鞠華を抱くことはできない」
「………セックスはDNAの保存行動なんじゃないの?」
「だとしたら余計できない」
「…なんか今のキたわね」
「ごめん…」
恭也は静かに謝った。
彼の中に私との未来はなかったということか。
愛だの恋だのを叫んで欲しいわけじゃない。子供が欲しいわけでもない。
でも、少しくらい私だって夢見てた。
いつか、夢の先にある恭也との……
「謝らないで、惨めになるじゃない」
「………」
「行って…もう分かったから…」
「鞠華…」
「行ってよ…」
泣く前に行って欲しい。
恭也なんかに涙は見せない。
恭也はしばらく黙ったままで、そして席を立った。
「鞠華、今までありがとう」
「………」
うつむいた私の脇を彼が通りすぎる。
お礼なんて欲しくなかった。
我に返って顔を上げると目の前は空席で、テーブルの伝票は消えていた。
「………」
テーブルにうつ伏せると涙が零れた。
ひとつこぼせば止めどなく、私は声を殺して泣いた。
終わった。
恭也が私の前からいなくなった…
気の強い私だけど彼の気持ちは繋ぎ止めておけなかった。
「………セックスはDNAの保存行動なんじゃないの?」
「だとしたら余計できない」
「…なんか今のキたわね」
「ごめん…」
恭也は静かに謝った。
彼の中に私との未来はなかったということか。
愛だの恋だのを叫んで欲しいわけじゃない。子供が欲しいわけでもない。
でも、少しくらい私だって夢見てた。
いつか、夢の先にある恭也との……
「謝らないで、惨めになるじゃない」
「………」
「行って…もう分かったから…」
「鞠華…」
「行ってよ…」
泣く前に行って欲しい。
恭也なんかに涙は見せない。
恭也はしばらく黙ったままで、そして席を立った。
「鞠華、今までありがとう」
「………」
うつむいた私の脇を彼が通りすぎる。
お礼なんて欲しくなかった。
我に返って顔を上げると目の前は空席で、テーブルの伝票は消えていた。
「………」
テーブルにうつ伏せると涙が零れた。
ひとつこぼせば止めどなく、私は声を殺して泣いた。
終わった。
恭也が私の前からいなくなった…
気の強い私だけど彼の気持ちは繋ぎ止めておけなかった。

