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恋セヨ乙女
第21章 浮気の境界線
私とハルちゃんは顔を見合わせ二つ返事。
でも放課後ハルちゃんの体調がみるみるうちに悪くなって…
「…なんか高校生の時もこんなことなかった?」
「ジョージくんが生まれた時だ」
私とサナちゃんはクスクス笑ってグラスを合わせた。
「ハルは体弱いのかなー」
「体ってより間が悪いのかも?…でも今日は疲れが溜まったんだよね。頑張ってるものハルちゃん」
「真優も頑張ってるよ、みんな頑張ってる!」
「うん…」
サナちゃんとお酒を飲むなんて不思議な気がする。
それはサナちゃんも同じらしく、でも教え子と飲めるなんて嬉しいと喜んでくれた。
「サナちゃんジョージくんは平気なの?」
「うん、今ね私の親と同居してるんだわ」
「へぇ…」
「やっぱり子供育てながら仕事するのは手がないと難しいよ」
「そうなんだ…」
“先生”と“生徒”じゃなくなった今の、私を少し大人と見てくれるサナちゃんが嬉しかった。
「ま、私の話は置いといて真優は?」
「私?」
「そうそう、就職とか恋とかさ。おばちゃんに聞かせてよ若者の話を!」
「おばちゃんて…」
恋ののろけ話は今の私にはないから無難に就職の話を振った。
「あの、うちの学校今年採用ありますかね?」
「うーん…残念ながら今のところそういう話はないみたいね。今のところだけど」
「………」
残念、そんな簡単だとは思ってなかったけど…
「まぁ小まめに求人情報チェックしてみて」
「はい」
「…私としてはもし真優と働けたらこんな嬉しいことはないけどね」
「サナちゃん…」