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恋セヨ乙女
第21章 浮気の境界線
大地の部屋に着いたのは午後九時を回った頃だった。
大地の部屋の電気は消えていて、出かけてるのだろうと合い鍵を入れる。
「………」
解錠の手応えがない。
恐る恐るドアを引くとカチャっと小さな音を立てて開いた。
「………大地?」
暗闇の中玄関に入ると中から何か聞こえる。
不思議に思って上がろうとすると爪先に何かがぶつかった。
大地が靴を脱ぎ散らかしたのだろうとしゃがんで揃えようとすると……
それはパンプスだった。
……いつかの感覚が蘇る。
そろりそろりと上がり、小さな廊下を抜けて部屋に向かうと玄関で聞こえた声がだんだん鮮明になってきた。
リビングのドアをそっと開けた。
「んっ…はあんっ…ああんっ!」
女の子の嬌声とブブブブと小さなバイブ音。
「これナカに入れたらどうなるんだ?」
………大地の声。
「あんっ!ダメぇ、ナカは指か大地のだけにして」
「嘘つけ、好きだろ?いつもヨガってんじゃねーか」
熱い空気。
暗くて何も見えないけど会話だけで分かる。
私はテレビでも見るようにその声を聞いていた。
「どうしたい?」
「それクリに宛てたまま大地の入れてぇ」
「淫乱、ゴムつけろよ」
引き出しを開ける音がしてビニールを千切る音が聞こえる。
「ん……」
「相変わらず器用だな、口でつけられるなんて…」
「フフっ」
「ホラ後ろ」
「あんっ」
暗闇に慣れた目にぼんやりと影が浮かぶ。
ベッドの上で繋がる二人…
「やっぱ大地の大きい!ああっ…奥まで…ああんっ!!」
「厭らしい女だな、まだ挿れただけなのに…」
「早く動いて!」
再び小さなバイブ音が響きベッドが軋みだす。
女の子の嬌声が大きくなった。
「………」
何してるんだろ、この人たち…
私はこんな男の為に悩み続けていたんだろうか。
今の大地は昔の大地と違うと悟る。
あの頃のピュアで優しい大地はもういないんだ…
壁に沿って手を這わせる。
こんな時なのにひどく冷静な自分も不思議だった。
手のひらがスイッチを確認した時、躊躇いなくそれを押す。
大地の部屋の電気は消えていて、出かけてるのだろうと合い鍵を入れる。
「………」
解錠の手応えがない。
恐る恐るドアを引くとカチャっと小さな音を立てて開いた。
「………大地?」
暗闇の中玄関に入ると中から何か聞こえる。
不思議に思って上がろうとすると爪先に何かがぶつかった。
大地が靴を脱ぎ散らかしたのだろうとしゃがんで揃えようとすると……
それはパンプスだった。
……いつかの感覚が蘇る。
そろりそろりと上がり、小さな廊下を抜けて部屋に向かうと玄関で聞こえた声がだんだん鮮明になってきた。
リビングのドアをそっと開けた。
「んっ…はあんっ…ああんっ!」
女の子の嬌声とブブブブと小さなバイブ音。
「これナカに入れたらどうなるんだ?」
………大地の声。
「あんっ!ダメぇ、ナカは指か大地のだけにして」
「嘘つけ、好きだろ?いつもヨガってんじゃねーか」
熱い空気。
暗くて何も見えないけど会話だけで分かる。
私はテレビでも見るようにその声を聞いていた。
「どうしたい?」
「それクリに宛てたまま大地の入れてぇ」
「淫乱、ゴムつけろよ」
引き出しを開ける音がしてビニールを千切る音が聞こえる。
「ん……」
「相変わらず器用だな、口でつけられるなんて…」
「フフっ」
「ホラ後ろ」
「あんっ」
暗闇に慣れた目にぼんやりと影が浮かぶ。
ベッドの上で繋がる二人…
「やっぱ大地の大きい!ああっ…奥まで…ああんっ!!」
「厭らしい女だな、まだ挿れただけなのに…」
「早く動いて!」
再び小さなバイブ音が響きベッドが軋みだす。
女の子の嬌声が大きくなった。
「………」
何してるんだろ、この人たち…
私はこんな男の為に悩み続けていたんだろうか。
今の大地は昔の大地と違うと悟る。
あの頃のピュアで優しい大地はもういないんだ…
壁に沿って手を這わせる。
こんな時なのにひどく冷静な自分も不思議だった。
手のひらがスイッチを確認した時、躊躇いなくそれを押す。