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恋セヨ乙女
第21章 浮気の境界線
パッと部屋の灯りがついた。
ベッドの上の男女は驚いたように入り口を振り返る。
全裸で犬みたいに繋がる二人…
穢らわしい。
大地は私を見ると目を見開き女の子を突き飛ばすように離れた。
避妊具をつけたままの姿が滑稽で情けない。
「真優…どうして…」
「……何してるの」
「何もしてない」
「…よくそんな嘘がつけるね」
最低、そう吐き捨てて部屋を出た。
大地が私を呼ぶけれど止まるつもりなんて更々ない。
アパートを出て少しすると服を着た大地に手首を捕まえられる。
「待て真優」
「離して穢らわしい!」
大地の言葉と挙動が止まる。
「…高校時代の事思い出したら大地とちゃんとやり直したくて…でももう無理だね」
私は次はないと言った。
他人がセックスしてる場面なんて初めて見た。
それが自分の彼氏と他所の女だなんて…
陳腐な愛憎劇もいいとこだ。
「真優…」
「……さよなら」
なじる気すらもう起きなかった。
涙さえ出なかった。
5年間の大地との関係が終わった、最悪な形で……
私が好きだった大地は、何度もやり直したいと悩んだ日々は何だったのだろう。
それから帰り道の事は余りよく覚えていない。
気がついたら家にいた。
大地からは大量の着信やLINEが届いていたけどもちろん出る気なんてない。
それらすべてを拒否設定にして大地を私から消した。
心を無くした私は教員採用試験の勉強にのめり込む。
大地は家にまで来た。
お母さんには「会いたくない」の一点張りで断ってもらっていた。
ベッドの上の男女は驚いたように入り口を振り返る。
全裸で犬みたいに繋がる二人…
穢らわしい。
大地は私を見ると目を見開き女の子を突き飛ばすように離れた。
避妊具をつけたままの姿が滑稽で情けない。
「真優…どうして…」
「……何してるの」
「何もしてない」
「…よくそんな嘘がつけるね」
最低、そう吐き捨てて部屋を出た。
大地が私を呼ぶけれど止まるつもりなんて更々ない。
アパートを出て少しすると服を着た大地に手首を捕まえられる。
「待て真優」
「離して穢らわしい!」
大地の言葉と挙動が止まる。
「…高校時代の事思い出したら大地とちゃんとやり直したくて…でももう無理だね」
私は次はないと言った。
他人がセックスしてる場面なんて初めて見た。
それが自分の彼氏と他所の女だなんて…
陳腐な愛憎劇もいいとこだ。
「真優…」
「……さよなら」
なじる気すらもう起きなかった。
涙さえ出なかった。
5年間の大地との関係が終わった、最悪な形で……
私が好きだった大地は、何度もやり直したいと悩んだ日々は何だったのだろう。
それから帰り道の事は余りよく覚えていない。
気がついたら家にいた。
大地からは大量の着信やLINEが届いていたけどもちろん出る気なんてない。
それらすべてを拒否設定にして大地を私から消した。
心を無くした私は教員採用試験の勉強にのめり込む。
大地は家にまで来た。
お母さんには「会いたくない」の一点張りで断ってもらっていた。