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恋セヨ乙女
第5章 再び
やっぱり別人みたいな先生。
この間の出来事だって夢じゃない。
「馬鹿はなくないですか」
仮にも教師が。
「だってそれ一人で数えてたんだろ?河内先生に頼まれたんだろうけどこんな何にもならない作業でやっぱ馬鹿だろ」
「………」
「あ、内申書狙い?」
「なっ!」
「鈴村さん意外と腹黒系?」
酷い。
先生を睨むとその目は意地悪に細められる。
「泣くの?」
「…泣きません」
目頭に力を入れてそっぽを向いた。
子供の強がりみたいで我ながら情けない。
「…先生は授業中と違いすぎますね」
「ん?」
「昼間は王子様みたいなのに」
精一杯の嫌味を込めて伝えると、先生は一瞬ポカンとした後、肩を震わせて笑いだした。
「鈴村さんそんな風に思ってたんだ」
「…みんな言ってますから」
「俺の背中エロい目で見ときながら王子?」
「だからみんなが!!」
「じゃあエロい目で見てたのが本心だ?」
「……」
先生は私の前の席、椅子の背を抱き抱えるように座る。
不本意に向かい合う形になり私は視線を落とした。
「鈴村さんてさー」
先生はうつむいた私を覗き込んで視線を合わせる。
「何か苛めたくなるよな」
「……私、苛められてるんですか?」
「さぁ?」
「どうして?」
先生と接点なんてなかったのに。
嫌われることなんてした覚えもなければする機会もなかった。…と思う。
この間の出来事だって夢じゃない。
「馬鹿はなくないですか」
仮にも教師が。
「だってそれ一人で数えてたんだろ?河内先生に頼まれたんだろうけどこんな何にもならない作業でやっぱ馬鹿だろ」
「………」
「あ、内申書狙い?」
「なっ!」
「鈴村さん意外と腹黒系?」
酷い。
先生を睨むとその目は意地悪に細められる。
「泣くの?」
「…泣きません」
目頭に力を入れてそっぽを向いた。
子供の強がりみたいで我ながら情けない。
「…先生は授業中と違いすぎますね」
「ん?」
「昼間は王子様みたいなのに」
精一杯の嫌味を込めて伝えると、先生は一瞬ポカンとした後、肩を震わせて笑いだした。
「鈴村さんそんな風に思ってたんだ」
「…みんな言ってますから」
「俺の背中エロい目で見ときながら王子?」
「だからみんなが!!」
「じゃあエロい目で見てたのが本心だ?」
「……」
先生は私の前の席、椅子の背を抱き抱えるように座る。
不本意に向かい合う形になり私は視線を落とした。
「鈴村さんてさー」
先生はうつむいた私を覗き込んで視線を合わせる。
「何か苛めたくなるよな」
「……私、苛められてるんですか?」
「さぁ?」
「どうして?」
先生と接点なんてなかったのに。
嫌われることなんてした覚えもなければする機会もなかった。…と思う。