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恋セヨ乙女
第22章 新生活
「ありがとうございます」
……大地の浮気を見てしまった日から私は一度も泣かなかった。
なのに今、何故か今視界がぼやけて仕方ない。
「どうしたの!?」
先生が驚いて焦っている。
そりゃそうだよね、イチゴ届けに来て泣かれたら誰だって驚くよ。
「あの、イチゴ嬉しくて…ありがとうございますって伝えてください」
「嬉しいって…それで泣いてるの?」
「……はい、それに玉ねぎ切ってたり」
「………」
「お鍋焦げちゃうので失礼しますね、また明日…」
ドアを閉めようとすると途中何かに阻まれた。
「下手な嘘を堂々と…」
その理由はすぐわかった。
先生が閉まる扉を手で押さえていたから。
「は、離してください。手、危ないですよ」
「大人の女は嘘が上手いっていうけど鈴村さんはまだまだだな」
「………」
別に大人の女になりたい訳じゃないし。
嘘なんか上手くなくていいし…
やさぐれていると先生が顔を近づけて言った。
「話くらいなら聞くけど?」
「…先生変なことしそうだからいいです」
「信用ないんだな」
「ありませんよ」
「……なら家に上がらなければ平気だろ?ホラ、焦げそうな鍋とやらを止めて鍵かけて」
先生が私を急かした。
「どこかに行くんですか?」
「気分転換」
用意ができたらアパートの下に来るようにと告げて先生が戻る。
軽く用意と戸締まりをして下に降りるとそこにいたのは先生と…
……大地の浮気を見てしまった日から私は一度も泣かなかった。
なのに今、何故か今視界がぼやけて仕方ない。
「どうしたの!?」
先生が驚いて焦っている。
そりゃそうだよね、イチゴ届けに来て泣かれたら誰だって驚くよ。
「あの、イチゴ嬉しくて…ありがとうございますって伝えてください」
「嬉しいって…それで泣いてるの?」
「……はい、それに玉ねぎ切ってたり」
「………」
「お鍋焦げちゃうので失礼しますね、また明日…」
ドアを閉めようとすると途中何かに阻まれた。
「下手な嘘を堂々と…」
その理由はすぐわかった。
先生が閉まる扉を手で押さえていたから。
「は、離してください。手、危ないですよ」
「大人の女は嘘が上手いっていうけど鈴村さんはまだまだだな」
「………」
別に大人の女になりたい訳じゃないし。
嘘なんか上手くなくていいし…
やさぐれていると先生が顔を近づけて言った。
「話くらいなら聞くけど?」
「…先生変なことしそうだからいいです」
「信用ないんだな」
「ありませんよ」
「……なら家に上がらなければ平気だろ?ホラ、焦げそうな鍋とやらを止めて鍵かけて」
先生が私を急かした。
「どこかに行くんですか?」
「気分転換」
用意ができたらアパートの下に来るようにと告げて先生が戻る。
軽く用意と戸締まりをして下に降りるとそこにいたのは先生と…