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恋セヨ乙女
第22章 新生活
それから少し日が経ち、GW少し前の事だった。


「鈴村さん、ゴールデンウィークは予定あるの?」


日課であるマユの散歩途中、先生に聞かれた。



「ないです。だから実家に帰ろうと思います」


「それは何か用事があって?」


「いえ…特に」


「そう…じゃあ一日どこか行く?」


「……」


びっくりして言葉が出ない。


「嫌ならいいけど」


「い、行きます!行きたい!」


―――デートだ!
おこがましくも私は思う。


「…よし、」


喜んだ私を見て先生は満足そうに頷いた。


「この一ヶ月頑張ったご褒美ってことで…どこ行きたい?」


どこに行きたいか。
そう聞かれれば私には即、答えられる場所があった。


「ネズミーランド!!」


「………」



先生のテンションが下がった。



「ゴールデンウィークのネズミーなんて人ばっかだけど」


「知ってます」


「アトラクション一つ乗るのに何時間も待つんだぞ?」


「はい」


「俺は温泉とかそんな感じで聞いたんだけどな…」



先生がポリポリと頭を掻く。


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