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恋セヨ乙女
第22章 新生活
「そういうお父さんみたいなこと言わないでください!それに温泉は日帰りで行く場所じゃないじゃないですか」
先生は何か言いたそうにしてたけど、諦めたようにポツリと呟く。
「…疲れるだけだぞ?」
「でも連休だし、それに先生“一ヶ月頑張ったご褒美”って言いました」
先生は自分の中の何かと戦うように少し考えて「分かった」と苦虫を噛み潰した。
「本当!?」
「男に二言はないからね」
「やった、先生ありがとう!」
先生は嬉しそうな困ったような表情で頷いた。
それから私はその日を楽しみに仕事に励み、遂にその日がやってきた。
朝早くに先生の車で家を出る。
「この時期限定のぬいぐるみがあるんですよ!それ買わなきゃ」
「へえ…」
「お菓子も限定のがあって…あ、職員室に買っていきますか?」
「俺と鈴村さんで行ってきたんですー…って?」
「…ダメですよね」
「別にダメじゃないだろうけど」
「とりあえずオープンと同時にファストパス取りに走りましょう!」
「随分アグレッシブだね…」
「当然!」
GWのネズミーはやっぱり人が凄い。
入園時間を待ちながらふと気づいた先生が言う。
「そういえば鈴村さん、ケータイ番号」
「はい?」
「交換。迷子になるだろ?絶対」
「なりませんけど」
「なるだろ…ホラ、早く」
スマホを取り出し先生と番号を交換する。
先生の番号がアドレスに入っていると思うとくすぐったくなった。
「…それと、今日は“先生”は禁止」
「………」
「周りが変な目で見るから…」
視線を合わせず先生が言った。
それは…名前で呼んでいいってことですか…?
「…じゃあ先生も私を名前で」
「………」
「恭也さん…」
先生は何か言いたそうにしてたけど、諦めたようにポツリと呟く。
「…疲れるだけだぞ?」
「でも連休だし、それに先生“一ヶ月頑張ったご褒美”って言いました」
先生は自分の中の何かと戦うように少し考えて「分かった」と苦虫を噛み潰した。
「本当!?」
「男に二言はないからね」
「やった、先生ありがとう!」
先生は嬉しそうな困ったような表情で頷いた。
それから私はその日を楽しみに仕事に励み、遂にその日がやってきた。
朝早くに先生の車で家を出る。
「この時期限定のぬいぐるみがあるんですよ!それ買わなきゃ」
「へえ…」
「お菓子も限定のがあって…あ、職員室に買っていきますか?」
「俺と鈴村さんで行ってきたんですー…って?」
「…ダメですよね」
「別にダメじゃないだろうけど」
「とりあえずオープンと同時にファストパス取りに走りましょう!」
「随分アグレッシブだね…」
「当然!」
GWのネズミーはやっぱり人が凄い。
入園時間を待ちながらふと気づいた先生が言う。
「そういえば鈴村さん、ケータイ番号」
「はい?」
「交換。迷子になるだろ?絶対」
「なりませんけど」
「なるだろ…ホラ、早く」
スマホを取り出し先生と番号を交換する。
先生の番号がアドレスに入っていると思うとくすぐったくなった。
「…それと、今日は“先生”は禁止」
「………」
「周りが変な目で見るから…」
視線を合わせず先生が言った。
それは…名前で呼んでいいってことですか…?
「…じゃあ先生も私を名前で」
「………」
「恭也さん…」