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恋セヨ乙女
第23章 家庭訪問
お風呂から出てタオルを巻いたまま髪を乾かした。


そして先生の持ってきてくれた着替えを手に取りびっくりする。


広げたそれはどう見ても白いYシャツだったから…



「間違い?」


一瞬考えて先生の意地悪な笑顔が浮かぶ。


……わざとだ。絶対わざとだ!


しかもずぶ濡れの一式は洗濯機の中でグルグル回っている。
乾燥が終わるまでまだ数時間もあった。



「………」



素肌に大きなYシャツの袖を通してみる。
このまま出ていったら先生はどう思うのだろうか。


冗談だったのにと引く?
それとも……






「先生」



リビングのドアを開けると先生はマユを膝に抱いてテレビを見ていた。


「あの、お風呂ありがとうございます」


呼び掛けに頷いた先生はじっと私を見て言った。


「…こっちおいで、鈴村さん」



壁に隠れ半身だけ覗くように伺う私を先生が呼ぶ。
意を決してリビングに入ると私を見て目を細めた。



「へぇ…」


「………」


近づいた私に膝の上のマユが立ち上がり尻尾を振った。


「座れば?隣」


「はい…」


先生の隣にぎこちなく座るとマユが私の膝に渡ってくる。
そして胸に前足を掛けて私の顔をペロペロ舐めるけど…


「ま、マユだめ…マユちゃん」


ただでさえ無防備な部分をマユが悪気もなしに刺激する。










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