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恋セヨ乙女
第27章 温泉へ行こう!
「…アイツ、馬鹿だろ?」
ポツリと大友くんが話す「アイツ」が大地だと理解するのに時間はかからなかった。
そもそも私に話し掛ける理由なんてその事以外思い浮かばないし。
「…仕方ないよ、私も悪いのかもしれないし 」
「いや、真優ちゃんは悪くねーよ」
「………」
貰ったお水を両手で弄びながら話に身を委ねる。
私からは何を話していいのか分からなかった。
「一時の気の迷いから一番大切なもの失うなんて馬鹿だろ」
大友くんは大地を非難するけれど、その声には哀れみが滲んでいる。
「大地はあの子と付き合わなかったの?」
「付き合わねーよ。…あれは沙映子の策略もあったんじゃねーかな」
「そっか…」
「…でも全部自業自得だろ?馬鹿だよなホント」
「………」
「もしさ…大地が本当に反省して昔の大地に戻れるならやり直す余地はある?」
「えっ?」
「俺真優ちゃんと付き合ってた時の大地好きなんだよな。二人すげー仲良かったじゃん?二人見てて俺も彼女欲しいなって思ったし…」
昔の大地…
確かにすごく楽しかった。
大好きだった。
あんなことがあっても大地との思い出は未だに色褪せずに残ってる。
今だって本当は大地を嫌いにはなりきれないし、なりたくない。
恋人以前に私たちは幼馴染みで、大切な時間を一緒に過ごしてきたから…
大地は一人の人間として私にとって大切な人なんだと思う。
……でも今、昔の大地に戻ったとしてまた付き合えるかと言われれば…
首を横に振った。
先生…
5年付き合った大地より数ヵ月の先生の方が大事なんておかしいだろうか。
でも、理穂さんの言葉が今なら分かる。
時間はそんなに関係ない。
先生の空白の6年を私は埋めたいと思った。
6年だけじゃない、その先もずっとずっと…
先生の言葉が本当なら会える確証のない私を待ち続けてくれた先生…
先生がいてくれたから大地の事を乗り越えられて私の今がある。
それを思えば答えは一目瞭然だった。
ポツリと大友くんが話す「アイツ」が大地だと理解するのに時間はかからなかった。
そもそも私に話し掛ける理由なんてその事以外思い浮かばないし。
「…仕方ないよ、私も悪いのかもしれないし 」
「いや、真優ちゃんは悪くねーよ」
「………」
貰ったお水を両手で弄びながら話に身を委ねる。
私からは何を話していいのか分からなかった。
「一時の気の迷いから一番大切なもの失うなんて馬鹿だろ」
大友くんは大地を非難するけれど、その声には哀れみが滲んでいる。
「大地はあの子と付き合わなかったの?」
「付き合わねーよ。…あれは沙映子の策略もあったんじゃねーかな」
「そっか…」
「…でも全部自業自得だろ?馬鹿だよなホント」
「………」
「もしさ…大地が本当に反省して昔の大地に戻れるならやり直す余地はある?」
「えっ?」
「俺真優ちゃんと付き合ってた時の大地好きなんだよな。二人すげー仲良かったじゃん?二人見てて俺も彼女欲しいなって思ったし…」
昔の大地…
確かにすごく楽しかった。
大好きだった。
あんなことがあっても大地との思い出は未だに色褪せずに残ってる。
今だって本当は大地を嫌いにはなりきれないし、なりたくない。
恋人以前に私たちは幼馴染みで、大切な時間を一緒に過ごしてきたから…
大地は一人の人間として私にとって大切な人なんだと思う。
……でも今、昔の大地に戻ったとしてまた付き合えるかと言われれば…
首を横に振った。
先生…
5年付き合った大地より数ヵ月の先生の方が大事なんておかしいだろうか。
でも、理穂さんの言葉が今なら分かる。
時間はそんなに関係ない。
先生の空白の6年を私は埋めたいと思った。
6年だけじゃない、その先もずっとずっと…
先生の言葉が本当なら会える確証のない私を待ち続けてくれた先生…
先生がいてくれたから大地の事を乗り越えられて私の今がある。
それを思えば答えは一目瞭然だった。