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恋セヨ乙女
第27章 温泉へ行こう!
「甘口だから飲みやすいと思うよ、飲んでごらん」
「………」
グビッとお猪口を煽ると癖のない甘味が口に広がる。
「あ、美味しい…」
「おー、いい飲みっぷりだね。もう一杯いく?」
「はい」
…日本酒ってどうしてこんな小さなお猪口でチビチビ飲むんだろう。
こんなに美味しいならビールみたいにグラスで豪快に飲めばいいのに!
「ねぇ、やめなよ目ぇ座ってきたよ」
理穂さんが山瀬さんを止める。
「…だから言ったろ?ビールと違って度が強いんだから」
「いや、真優ちゃんの本気はこんなもんじゃないはずだ!」
「ハイ!…先生も飲みますか?」
一瞬みんなが止まった。
「私注ぎますね。はい、先生」
「なんか…やらしいな…」
「いつも先生って呼ばせてるの?」
「よ、呼ばせてない」
「先生って呼ぶと怒るんですよね。こんなトキばっかり先生って呼ぶなって」
「どんなトキだよおい…」
「でもそんなトキ先生って呼ばれるの本当は好きなんですよね?ちゃんと知ってるんですよ」
「恭也…」
「真優、もういいから…」
みんな顔が赤かった。
でも酔っぱらいの私にはそんなのお構いなしだ。
「でもやっぱり恭也さんは私にとってずっと先生だから…」
そこで私の記憶は途絶えた。
ぼんやりと意識が戻った時は誰かの膝で。
大きな手が私の頭に置かれている。
「―――で―――――――だよな」
「ハハッ――――いな」
ゆっくりゆっくり、意識が戻っていく。
「あの時は何が原因だったんだっけ?」
「なんだっけな…忘れた」
先生たちの会話も少しずつ理解できて。
「でも忘れるくらい些細なことだったんだよね」
「鞠華も悪だよな、けしかけておまえら別れさせるなんてさ」
「でもまぁ…それだけだったってことだよね」
「俺たちが別れたから今があるんだろ、感謝しろよ」
先生と理穂さんの関係、朝感じた違和感、先生の理穂さんを見る目が優しい理由…
「鞠華とはどれくらい付き合った?」
「3年…くらいか?」
「真優ちゃんと被らなかったの?」
「さあ?」
「怪しいー!」
大人の会話。
今、私は目を覚まさない方がいい…
「………」
グビッとお猪口を煽ると癖のない甘味が口に広がる。
「あ、美味しい…」
「おー、いい飲みっぷりだね。もう一杯いく?」
「はい」
…日本酒ってどうしてこんな小さなお猪口でチビチビ飲むんだろう。
こんなに美味しいならビールみたいにグラスで豪快に飲めばいいのに!
「ねぇ、やめなよ目ぇ座ってきたよ」
理穂さんが山瀬さんを止める。
「…だから言ったろ?ビールと違って度が強いんだから」
「いや、真優ちゃんの本気はこんなもんじゃないはずだ!」
「ハイ!…先生も飲みますか?」
一瞬みんなが止まった。
「私注ぎますね。はい、先生」
「なんか…やらしいな…」
「いつも先生って呼ばせてるの?」
「よ、呼ばせてない」
「先生って呼ぶと怒るんですよね。こんなトキばっかり先生って呼ぶなって」
「どんなトキだよおい…」
「でもそんなトキ先生って呼ばれるの本当は好きなんですよね?ちゃんと知ってるんですよ」
「恭也…」
「真優、もういいから…」
みんな顔が赤かった。
でも酔っぱらいの私にはそんなのお構いなしだ。
「でもやっぱり恭也さんは私にとってずっと先生だから…」
そこで私の記憶は途絶えた。
ぼんやりと意識が戻った時は誰かの膝で。
大きな手が私の頭に置かれている。
「―――で―――――――だよな」
「ハハッ――――いな」
ゆっくりゆっくり、意識が戻っていく。
「あの時は何が原因だったんだっけ?」
「なんだっけな…忘れた」
先生たちの会話も少しずつ理解できて。
「でも忘れるくらい些細なことだったんだよね」
「鞠華も悪だよな、けしかけておまえら別れさせるなんてさ」
「でもまぁ…それだけだったってことだよね」
「俺たちが別れたから今があるんだろ、感謝しろよ」
先生と理穂さんの関係、朝感じた違和感、先生の理穂さんを見る目が優しい理由…
「鞠華とはどれくらい付き合った?」
「3年…くらいか?」
「真優ちゃんと被らなかったの?」
「さあ?」
「怪しいー!」
大人の会話。
今、私は目を覚まさない方がいい…