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恋セヨ乙女
第28章 花の嵐
「ただいま」


先生が帰って来て私とお母さんに目を留める。


「何見てるの?」


「あっ、恭也いいところに来たわね。この中で真優ちゃんに似合うのどれだと思う?」


先生はフーン、とゼクスィを覗き込む。
そして思いの外真剣に考え始め…


「これ」


先生が指差したのは…


「ほらね!」


「本当だー」



お母さんが私に似合いそうと言ったドレスだった。



「…どれがいいって言うから答えたまでなんだけど」


大笑いする私とお母さんに先生は不機嫌顔。


「そうよ、そうよね。恭也は悪くないのよ」


ヒーヒー笑いながらお母さんが言うと先生のこめかみに青筋が立つ。


「恭也さんが可愛い子が好きって話ですよね」


「は?何でドレスから?」


「秘密!」


「へえ…」


「…そんな顔しても秘密は秘密ですからね」


クスクス笑う私に先生は近づいて、「…今夜お仕置き」と小さな声で呟いた。



「!!」


「あら真っ赤!厭らしいわね~」


「き、恭也さん!」


「着替えてくる」


振り向き様にニヤリと笑って先生が部屋へ向かう。


お母さんの前なのに…
先生…だんだんと大胆になってるような。


それに…そんなこと言われたら……


「………」


お腹の奥が疼々する。
潤って…熱い。



それでなくとも最近ちょっと…夜が待ち遠しいというか…



抱かれれば抱かれるほどその世界に果てはなく…


感覚が蘇る。



「…………」




私…もう先生がいなくちゃ生きていけないかもしれない。



……いろんな意味で。












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