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恋セヨ乙女
第28章 花の嵐
日々は飛ぶように過ぎ、世の中は年末に差し掛かる。
12月24日はそう、先生の誕生日。
先生とこの日をお祝いするのは3度目になる。
「今年は指輪を戴いたので恭也さんも遠慮なく欲しいもの言ってくださいね」
「あれは婚約指輪だろ?同列にするなよ」
「うん、でも嬉しかったから…」
左手の薬指に輝くエンゲージリングを見て恭也さんを見上げると不敵に笑う。
「本当に欲しいものくれるの?」
「私に買える範囲ならね」
「金出して買うものじゃないから大丈夫」
「えっ…何ですか?」
「子供」
「………」
「俺、子供が欲しい」
私の髪を掬い色っぽく先生が詰め寄る。
「えっ…」
「真優は欲しくない?俺の子」
「ほ、欲しいけど教師ができちゃった結婚はいかがなものかと…」
「もうデキ婚じゃないし」
「で…でもダメです!恭也さんの選んでくれたドレス着れなくなっちゃう… 」
壁際まで追い詰められ先生に閉じ込められる。
「恭也さんだって楽しみにしてたでしょ?私だって楽しみにしてるんだよ…それにお父さんたちに入籍前に子供ができましたって恭也さん言える?」
「………」
「だから子供はまだダメ」
「…その言い訳究極」
先生が腕の囲いをフッと緩めた。
「早く春にならないかな」
「式もあるし旅行もあるから夏休み以降ですね」
「まだ半年以上もあるけど?」
「半年以上待ってください」
長いと先生はふて腐れるけど、新しい家族を待ちわびるその気持ちは嬉しかった。
いつか本当に先生の願う「家族」になれたらいいなって……そう思わずにいられない。
12月24日はそう、先生の誕生日。
先生とこの日をお祝いするのは3度目になる。
「今年は指輪を戴いたので恭也さんも遠慮なく欲しいもの言ってくださいね」
「あれは婚約指輪だろ?同列にするなよ」
「うん、でも嬉しかったから…」
左手の薬指に輝くエンゲージリングを見て恭也さんを見上げると不敵に笑う。
「本当に欲しいものくれるの?」
「私に買える範囲ならね」
「金出して買うものじゃないから大丈夫」
「えっ…何ですか?」
「子供」
「………」
「俺、子供が欲しい」
私の髪を掬い色っぽく先生が詰め寄る。
「えっ…」
「真優は欲しくない?俺の子」
「ほ、欲しいけど教師ができちゃった結婚はいかがなものかと…」
「もうデキ婚じゃないし」
「で…でもダメです!恭也さんの選んでくれたドレス着れなくなっちゃう… 」
壁際まで追い詰められ先生に閉じ込められる。
「恭也さんだって楽しみにしてたでしょ?私だって楽しみにしてるんだよ…それにお父さんたちに入籍前に子供ができましたって恭也さん言える?」
「………」
「だから子供はまだダメ」
「…その言い訳究極」
先生が腕の囲いをフッと緩めた。
「早く春にならないかな」
「式もあるし旅行もあるから夏休み以降ですね」
「まだ半年以上もあるけど?」
「半年以上待ってください」
長いと先生はふて腐れるけど、新しい家族を待ちわびるその気持ちは嬉しかった。
いつか本当に先生の願う「家族」になれたらいいなって……そう思わずにいられない。