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貪られる肉体 - 私のカラダは、誰のモノ?
第3章 調教されるもの。
 それは壁ではなく、がたいのいい男子生徒だった。

 よく見ると入学式の時、体育館で後ろから注意をしてきた人だった。

「先輩、この子Hさせてくれません」

「は? おい。優香ちゃんだったっけか? 女子の分際でいい口叩いてんじゃねぇぞ」

 二人のやりとりに頭が混乱した私は、とにかく逃げようとした。

 だが、先輩と呼ばれた男性の巨体でドアが塞がれていて部屋の外に出ることができない。

「もう、なんなの! 先生呼ぶわよ」

 先輩は無言でドアを閉めた。

 そして、私の目の前にある物を出す。

「これはお前が何をしている? 言ってみろ」

 それは、昨日の放課後、件の彼と交わった時の写真だった。

 私が彼の男性器を咥えているシーンがばっちりと撮られていた。

「それ……は……」

「入学早々こんな事してちゃな。あ、そんな服好んで着てるんだもんな。当たり前か」

 私を指差し、ほくそ笑む。

「好んでなんか着てない…。それに盗撮じゃないんですか? それ」

 見せられている写真を見ることが出来ずに顔を背けてしまう。

 そして、彼は耳元に顔を近づけ小声でこう言った。

「これ。お前の親が知ったらどうなるかな。まぁ、悲しむだろうな。自分の娘が人様の肉棒なんてしゃぶってるんだし。それ以前に不純異性行為で校長に突き出せば停学か悪くて退学にしてやってもいいんだぜ。その方がもっと親が悲しむしな」

 私は現実を知り、口答えが出来なくなっていた。

「うぅ……」

「だったら。言うこと聞こうね。俺も優香ちゃんの親が悲しむ姿見たくないから。この写真でやってることは黙っててあげる」
 
 苦渋の選択だった。
 
 今から何を命令されるのかなんて分かりきっていた。

 後ろで立っている根暗な男子と性交しろ、と言われるのだろう。

 なぜ、性交を性交で隠さなくてはいけないのだろうか。

 しかし、私には選択肢など存在しなかった。

「わかった……」

 と、奥歯を噛み締め言わざるを得なかった。

「いい子いい子。女は従順でなくちゃ」

 頭を撫でられ、まるで飼い主が飼い犬を愛でているようにも捉えられた。

「それじゃ、ほれ。後ろ向いて、あいつの相手してあげろ」

 仕方なく、私はこくりと頷き振り返った。
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