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アネゴ的カノジョ
第6章 酒と温泉と…
…な、なに?…
一体…何なのっ!?………
杏子の頭の中が混乱する。
「おっ!? 二人とも似合ってるねぇ」
「女の娘のそういう姿は堪らんなぁ」
「あはっ。ありがとうございますぅ」
「キョウちゃんも、可愛いじゃないかぁっ」
「いつもと違って新鮮っスねっ」
「葵ちゃんもバッチリ……」
「嬉しいですよぉ」
二人の浴衣姿にテンションが急上昇した職人たち。
口々に吐き出された言葉に、葵はニコニコと受け答える。
一方の杏子。
…ちょ……ちょっとぉっ…
な…何でコイツら…こんなに……
部屋に入った瞬間に視線を浴び、職人たちの興奮の高さに戸惑っていた。
「ほらほら、杏子さぁん」
呆然と立ち尽くす杏子の腕を引く葵。
「あ…ちょっと……」
その勢いに杏子は浴衣の裾を開けさせ、太腿を僅かに覗かせながら部屋の奥へと向かうのだった。
「キョウちゃんもやっぱ女の娘だよねぇ」
「がははっ。俺ぁ、分かってたけどなっ」
「これならキョウちゃんが彼女でも………」
口々に好き勝手に囃し立てる棟梁を始めとした職人たち。
その言葉を背に受けて俯き気味に立つ杏子。
握った拳がプルプルと震え出す。
「て、てめぇらぁっ! いちいちうっさいんだよっ!」
叫んだ杏子の顔は、赤く染まっていたのは言うまでもなかった。
…絶対…後で着替えてやる……
未だ続く職人たちの囃し立てる声に、固く決意する杏子だった。
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