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アネゴ的カノジョ
第7章 長い夜
カコーンカコーンとピンポン玉が打ち返される音が響く。
「なかなかやりますね」
「まだまだアタシはこんなもんじゃないってえのっ」
助役の挑発にも答えながら、片手で胸元を押さえながら打ち返す杏子。
「しかし、いくらハンデとは言え……」
「っく……なんのっ!」
僅かに反らされた場所に弾き返され、杏子は思わずバンッと音をたてて脚を伸ばして打ち返す。
「そんな片手を押さえた儘じゃ………」
脚を伸ばした杏子の浴衣。
割れた裾から覗いた、太腿の瑞瑞しい小麦色の肌に目を奪われながらも、先程と反対側に打ち返す。
「まだまだっ」
逆に振られても食らいつく杏子。
…絶対勝って……
…泣き言わせてやるんだからっ………
負けん気だけが杏子の体を左右に動かしていた。
揺さ振られて浴衣の裾は徐々に開けていく。
胸元だけに意識が向いていた杏子は、その事に気付かずにピンポン玉に食らい付いていた。
「まだまだ、アタシはこれからだよっ」
「なら、これはどうですかね」
息巻いた杏子に、助役の軽いショット。
ピンポン玉は弱々しくネット際で弾む。
「なっ!? まだっ……」
速いラリーが続いていただけに、不意を突かれた杏子。
それでも、更に食らい付こうと卓球台の上に腕を伸ばした。
「あ…あれ………」
しかし、不意に歪んだ視界に、杏子の体は卓球台に俯せになった。