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アネゴ的カノジョ
第1章 姉と弟
敷地の片隅に積まれた資材置場の前で佇む杏子。
「一本だけじゃ…面倒だよなぁ………。
あらよっ…とぉ」
柱に使われるような太い角材。
それを杏子は両肩に載せて運び始めた。
「相変わらずすげぇなぁ…」
「あの体で、てぇしたモンだよ」
細腕でありながら、倍近い長さのある太い角材を二本運ぶ杏子。
両肩も露わに白いタンクトップ姿で運ぶ杏子に、職人たちは手を止めて感嘆する。
「見てねぇで、さっさと仕事しなよおっちゃんたちぃっ」
感心された事に気を良くした杏子は、小麦色の肌にニカッと白い歯を覗かせて顔を綻ばせたのだった。