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アネゴ的カノジョ
第6章 酒と温泉と…
「いやぁ、温泉なんて久し振りですな町会長」
「全くだよね。たまには息抜きも必要って事かな」
「早く温泉入りたぁい」
視線の先には、町会長と助役にその娘の姿があった。
「…何で、会社の慰安に町会長たちが………?」
ジトーッと半眼で棟梁を見遣る杏子。
「わははっ。人が多い方が楽しいだろぉっ?」
やはり気にも留めていない棟梁は、笑い飛ばすのだった。
「…まぁ……今更良いけどさぁ………」
更に顔を顰める杏子。
そんな杏子に、職人が声を掛ける。
「てか、キョウちゃんよぉ…」
「ん?」
「この温泉、変な名前だけどさぁ……」
「う…うん………」
「『乳』って付いてるだけによ……」
「うん………」
「お湯は白くて、美肌効果はバッチリらし………」
「さぁ、早く行こうかっ!」
美肌と聞いた瞬間、集団の先頭に立った杏子。
やはり妙齢の女である事には間違いなかった。
「は…はは……」
そんな素早さを見せた杏子に、職人たちは顔を引き攣らせながら後に続いたのだった。