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アネゴ的カノジョ
第6章 酒と温泉と…
 
 葵に腕を引かれた儘でガラス扉を通り過ぎれば、杏子の視界には木々の青々とした光景が飛び込んできた。

 左手には男湯との境に立てられた白い竹の柵。

 右手から正面に掛けて、山間の風景を望ませながら岩が並んでいた。

「ふわぁ……。見慣れてるとは言え…いい景色ですねぇ……」

 ジャブジャブと乳白色のお湯を掻き分けて、岩から身を乗り出して感嘆する葵。

「確かに……天気も良いし、見晴らしも………」

 葵に次いで露天風呂にチャプンと入りながら杏子も景色を眺める。

 しかし、葵の突き出した白く丸い尻がプリプリと視界の隅で揺れる毎に、徐々に情緒が削がれていくのだった。

「ちょ、ちょっとぉっ。アンタ、少し落ち着いたらぁっ?」

 葵の脚の間からアソコがチラチラと覗く光景に、慌てて目を逸らして顔を赤くさせる。

「もぉっ。杏子さんは落ち着き過ぎですよぉっ」

 微塵も恥じらいを見せない葵は、傍らでお湯に浸かる杏子を無理矢理に立たせる。

「ほらほら。こうした方がもっと見えますよぉっ」

 無邪気に笑顔を見せる葵に、怒るに怒れない杏子だった。
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