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好きと言って
第4章 思ひそめてん
あれから、いくら考えても答えなんか出ない。
このレン先輩への気持ちが恋なのか、ただの会わないことの物理的な寂しさなのか。

あ・・・・

そんな時、就活でほとんど来なくなった先輩たちだけど
就活のないレン先輩は学食にいた。

いつも臆病で自分からは行動を起こさないと友達に言われている私だけど
何故か、とっても自分の気持ちが知りたくて
A定食をお盆に乗せてレン先輩の前に座った。

「梨乃?」
「元気がないですね。レン先輩。元気が出るようにこの漬物あげますよ」
「お!この漬物好き!」
「レン先輩は好きなものがたくさんあっていいですね~」
「お前、俺が安い男だと思ったな?思っただろ?」
「思ってませんよ」
「嘘つけ!いいよ。こっちの味噌汁もくれたら許す!」
「レン先輩。安いですね」

「こいつ!」
そう言ってレン先輩は私の髪をくしゃっとした。
あぁ・・・
今わかった。
今はっきりした。
好きなんだ。
私、この人が好きなんだ。

「レン先輩。ハルト先輩はどうですか?」
レン先輩が好き。
好きだったら、ハルト先輩とのことをきちんとしないと。
この人には何もできない。




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