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好きと言って
第4章 思ひそめてん
「梨乃」
後ろから悪魔の声がする。
「お前、飲みすぎ!フラフラしてるだろ」
「平気です」
「そんな歩き方してる奴がいうかね」
「一人で帰れます」
「ほら。送ってやるから」
ムッとしてレン先輩の手を思いっきり叩き落す。
「平気ですってば!ほっといてください」
「梨乃?」
「ほっといてくださいよ。お願いしますよ」
「俺といるとハルトを思い出すか?」
「・・・・」
「ハルトがまだ好きなのか?」
「違う・・・違いますよ!
レン先輩が。レン先輩が気になるんだもん」
「梨乃?」
「でも私たち、どうしようもないじゃない。
お互いにお互いがハルト先輩を思い出させる」
「・・・・」
「本当にほっといてくださいよ」
フラフラと歩き出した私は自分で思っているより
酔っているのかもしれない。
「なぁ。梨乃がそんなに酔ってるのにほっとけって言うの?」
いつか見た、泣きそうな困った顔のレン先輩がいた。
「好きな女に好きだって言えないへたれが。笑わせないでください」
ふっと笑った私の顔は最高に嫌味な顔なんだろうな。
後ろから悪魔の声がする。
「お前、飲みすぎ!フラフラしてるだろ」
「平気です」
「そんな歩き方してる奴がいうかね」
「一人で帰れます」
「ほら。送ってやるから」
ムッとしてレン先輩の手を思いっきり叩き落す。
「平気ですってば!ほっといてください」
「梨乃?」
「ほっといてくださいよ。お願いしますよ」
「俺といるとハルトを思い出すか?」
「・・・・」
「ハルトがまだ好きなのか?」
「違う・・・違いますよ!
レン先輩が。レン先輩が気になるんだもん」
「梨乃?」
「でも私たち、どうしようもないじゃない。
お互いにお互いがハルト先輩を思い出させる」
「・・・・」
「本当にほっといてくださいよ」
フラフラと歩き出した私は自分で思っているより
酔っているのかもしれない。
「なぁ。梨乃がそんなに酔ってるのにほっとけって言うの?」
いつか見た、泣きそうな困った顔のレン先輩がいた。
「好きな女に好きだって言えないへたれが。笑わせないでください」
ふっと笑った私の顔は最高に嫌味な顔なんだろうな。