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籠の中の少女
第3章 松岡と小夜香
(2)

 顔を上げた小夜香の視線の先。
 部屋の奥のソファで、ポロシャツとチノパンのまま小柄な体で深く腰掛けて組み手しているのは――
 松岡だった。
 小夜香は目を見開いたまま、動けなかった。
 口から唾液まみれのバイブレーターが床に落ちたことも気付かなかった。
 松岡は微笑んでいる。
 でも、その目は――
 あの目だ。
 『笑っていない』のではない。
 『ちょっと違う』目だ。
 松岡はゆっくり立ち上がり、小夜香の前まで歩いてきた。そして小夜香が床に落としたバイブレーターを拾い上げた。
 「何か、落ちちゃったぞ?」
 そう言いながら松岡はバイブレーターを小夜香の口に押し込んだ。
 しかし、その力は柔らかな口調とは裏腹に、佐伯からも受けたことのないくらいの強さだった。松岡の細い腕で喉の奥までいきなり強引に淫具を押しこまれた小夜香は、思わず声を上げて嘔吐しそうになった。
 淫具を押し込む松岡の目が、小夜香をじっと見ていた。
 その時、小夜香は秘唇から淫液がにじみ出てくるのを自覚した。
 ――どうして……
 ――どうしてどうして……
 腕をつかまれたあの日と同じだ。
 松岡の目には、心の奥底まで見透かされているような光があった。
 頭でいくら否定しようとも、松岡のまとっているオーラには、いとも簡単に小夜香の子宮奥深くまでぎゅっと手づかみされてしまうような力があった。
 松岡は、とぐろを巻くように床に置いてあったロープの端を拾い上げると、その途中に結び目を作り始めた。
 二十センチ間隔程度で三つほど結び目を作ると、松岡はそれを小夜香に差し出した。
 「あとは自分でやってよ」
 小夜香は少しの間、ロープをじっと見ていたが、やがてあきらめたようにそれを受け取り、松岡がやっていた通りの要領で結び目を作っていった。
 小夜香がロープの端から端まで結び目を作り終えると、松岡はロープを取り上げて静かに言った。
 「服、脱いじゃって」
 そして松岡はロープの先を玄関扉のドアノブに結びつけ始めた。
 小夜香は、じっと動かなかった。
 バイブレーターをくわえている口からは、相変わらず唾液がぼたぼたと糸を引きながら落ち続けている。
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