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籠の中の少女
第4章 佐伯と少女と松岡と小夜香
 その時、小夜香は自分の体がふわっと浮くのを感じた。
 床が小夜香の体から遠のいていく。
 男性の腕が小夜香の腹あたりをグッと抱えている。
 小夜香の視界にだらりと下げている男性の片腕が見える。
 つまり、小夜香は片腕だけで体を軽々持ち上げられているのだ。
 次の瞬間、小夜香は背中に強烈な衝撃と痛みを感じた。
 気が付けば壁にもたれかけたまま崩れたように座った格好になっている。
 目の前には、笑みの全くない、感情さえも一切見えない顔をしている松岡が立って小夜香を見下ろしていた。
 松岡は、その華奢な体で、片腕だけで小夜香の体を部屋の端まで投げ飛ばしたのだ。
 小柄なはずなのに、松岡の体は――
 ものすごく巨大に見えた。
 松岡は、小夜香を片腕でものすごい力で強引に床に投げるように倒すと、かかとで思い切り小夜香の腹を踏みつけた。
 小夜香は吐きそうになるというよりも、そのまま内臓を全部潰されるかという感覚になった。
 松岡は小夜香に馬乗りになると、小夜香がレミにやったように顔面を左右から何度も拳で殴ってきた。
 あまりの衝撃に、小夜香は何が何だか分からなくなった。
 顔がどんどん腫れていく感じがする。
 切れたのだろう、口の中が血の味で充満している。
 鼻血も出ているような気がする。
 鼻が鈍い音を立てた。折れたのかも知れない。
 濁っていく視界の中で、小夜香は佐伯が松岡に向かって少し手を伸ばし静止しようとしているように見えた。覚えているのはそこまでだ。
 小夜香はそのまま意識を失った。
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