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主な君に逆らえない
第2章 全て初めてなんです
「さぁ入って」
眩しいほど爽やかな笑顔で部屋の中へ招かれます

戸惑いを感じずにはいられませんし、講義も気になりますし、何故彼に従いつづけてしまっているのかも分からない自分にも腹が立ちます

でも感情とは裏腹に足は部屋へと入ってしまいました

カチャンと扉が閉まるのと同時に施錠された音がしました

心臓が嫌な音で響いています

6畳の広さの部屋にはセミダブルのベッドとサイドテーブルが用意されています
テーブルの上には数種類の薬品と救急箱が置かれています

私ここに来て初めて自分のことばかりに気を取られて何故彼がここへ来た理由を考えもしなかったことを恥ずかしく思いました

「気づくのが遅くて申し訳ありませんでした!どちらが悪いのでしょう?」

きっとどこかしら具合の悪い彼を見ました

「ぷっ・・・あっ・・はははははは」

突然お腹と口元を押さえて笑い出してしまった彼に驚いてしまいました

「ぷっくくっちょ・・・・本気?あはは笑わせ・・・ないでよ・・・あはは」

笑いを押さえることに必死な様子におろおろしてしまいます

どうしましょう?どうして笑っていらっしゃるのでしょう?

立ち尽くす私。

呼吸を整えながらようやく笑いを治めた彼が昨日の眼差しで私を見ています

蛇に睨まれた蛙・・・・まさに今の私はそのことわざの状況です

一歩彼が近くと、無意識に動いたからだが後退りベッドの縁に躓いてしまい、そのままベッドへ倒れてしまいました
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