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みなしごの告白
第1章 告白 一
 だって、自分で地味な女の子だって分かっていましたし、ましてや男子から告白されるなんて想像したこともなかったんです。だから、驚いたのはもちろんなんですが驚いたというよりもあたふたしてしまったというか……好きだと言われて嫌な人はいないと思うんです。でも急なことでちゃんと考えられないし、嫌いじゃないけど彼と付き合うのがいいのか? 私は彼が好きなのか? そんなの全然分からなかったので、受験が終わるまで待ってもらうよう言ったんです。時間稼ぎの意味もあったんですけど、でも、彼の受験を邪魔したくもなかったんです。私のせいで浪人するような目には遭わせたくないって……私の存在が必ず彼の受験の障害になるという考え方は少し傲慢と言いますか、私と付き合っていようがいまいが彼は軽々受験を突破する力があるかも知れないのに、いわゆる『上から目線』である意味小生意気な考え方だったなと今では思いますが……とにかく彼の邪魔はしたくない、それは本心でした。彼もそれに納得はしてくれて、受かってみせるから受験終わるまで誰とも付き合わず待っててくれって言われました。
 私といえば、もう内定いただいている訳ですから、彼のように受験とかそんなことは考える必要もなく、残りの高校生活を地味ながら精一杯楽しんでいたと思います。同じく地味な友達……なんかこれも上から目線ですね、こういうとこだけ変わってないんですね私。ごめんなさい……数少ない友達も派手な子とかはいなくて、化粧もしないし私服も普通で……原宿や渋谷に遊びに行くわけでもなく、というか行ったことなかったです、好きな小説とか漫画とかのたわいもない話で盛り上がるような、そんな生活でした。でも時おり……彼のことを考えるようになりました。いつしか彼の大学合格を祈るようになり、学校でも彼を今まで以上に意識するようになり、このまま彼の受験が終わったら付き合うことになるんだろうな、と思うようになりました。
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