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みなしごの告白
第5章 告白 五
常務は私に気をつかってくださって、慶弔休暇に有給休暇も足して長めの休みを与えてもらったんです。でも私は……それを勝手に途中で切り上げて出社しました。多少、常務にたしなめられはしましたが、……すぐに常務室で……私を犯していただきました。まだ頭の中は母の死が多くの部分を占めていたのに、それによって促される罪悪感が……その……余計に私の身体を、乳首の先端を、クリトリスの突起を、おまんこの内壁を、子宮口の柔肉を、アナルの深穴を……髪の先からつま先まで全身を過敏にして……罪悪感が余計に私の身体を性感人形に変えてしまって、絶頂しては意識を飛ばし、絶頂しては意識を飛ばし……という感じで、何回いったのか分からないくらい何度も快楽の奈落に突き落とされました。……最低の女だとお思いですか? 私も母が亡くなる前なら自分でもそう思ったかも知れません。ただ、実際に唯一の肉親を亡くしてみますと……そしてひと通り悲しみに浸り、うつろになり、数日経って一段落してみると……そうではなかったんです、私の場合は。もちろん、悲しいんです。悲しいんですよ? 悲しいし、母を冒涜するような気持ちなんて当然ながらありません。それよりも……母が与えてくれた自分の『命』というものを一層感じて、それが自分でも分からないくらい猛烈に燃え上がっていったんです。そして常務にオンナとして愛されることで……性感に溺れることで、自分の命のほとばしりといいますか、私は……私は……生きているんだ……! という喜びがあふれ出て止まらなかった! 母がくれた命で! 悲しみを忘れたいとか、そんな安易で軽いものじゃないんです。普段意識しませんよね? 今生きてる、って。でも、母の『死』というものが、かえって自分の中にある生命の情念をいやおうなしに自覚させてくれて、その情念があふれ出す……いえ、そんな弱いものじゃありませんでした。あふれ出るとかそんなのじゃなく、噴き出すと言った方がいいです。噴火というか暴発とういうか……自分でどうにもできないんです。常務に身体をむちゃくちゃに蹂躙されることで、私の中の情念を力の限り噴出させたかったんです……。その時初めて、私は女に産まれて良かったと……『オンナ』に産んでくれた母に感謝しました。