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みなしごの告白
第1章 告白 一
そうこうしているうちに外は暗くなり、食事に行くことになりました。その時も……常務が直接車を運転してくださいました。私は助手席に乗って……世間知らずの小娘であるがゆえでしょうか、その頃にはすっかり緊張感は解けて、どんなおいしいものを食べさせてもらえるんだろう、なんてはしたないことをもう考えていたんです。実際、常務行きつけのお寿司屋で本当においしいお寿司をいただきました。目の前で板前さんが手際よくお寿司を握るところなんて生まれて初めて見ましたし、回転寿司しか食べたことのなかった私ですから、おいしいのも当然ですよね。その後、時間も遅いので……確か八時くらいだったと思います、母親への挨拶も兼ねて自宅まで送っていただくことになりました。私は……一人でも大丈夫だと言ってお断りしたんですが……常務の目を……その時一瞬あの威圧的な光が宿ったんです。その目を見ると、言う事を聞かなきゃいけない気がして……。
えっと……その……私もどうしてだか分かりません。その目を見た時……。
私、濡らしてたんです。
学校で彼に授業中の読書をたしなめられて初めて濡らした時のように、お腹の奥の芯をつままれ、雫をしぼり出された同じ感覚を味わってしまったんです。自分でもパニックでした。恋愛感情を抱く相手でも何でもないのに、私……。
えっと……その……私もどうしてだか分かりません。その目を見た時……。
私、濡らしてたんです。
学校で彼に授業中の読書をたしなめられて初めて濡らした時のように、お腹の奥の芯をつままれ、雫をしぼり出された同じ感覚を味わってしまったんです。自分でもパニックでした。恋愛感情を抱く相手でも何でもないのに、私……。