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狂人、淫獣を作る
第1章 獲物
(2)
後藤は、短い糸の両端に結びつけた二つの洗濯バサミを手に、マユに近づいた。そしてその洗濯バサミを彼女の乳首にひとつずつ挟んだ。
「んあああああっ!!」
マユはすぐに声を上げ、長い黒髪を振り乱しながら腰や尻を上下左右に細かくヒクつかせたかと思うと、突然全身を痙攣させた。ボールギャグの隙間からは射精のようにピュッピュと唾液を飛ばし、アゲハの胴体はぱっくりと左右に開き、切なげに開閉する膣口からはヌラヌラとした液体がわき出ていた。
「……誰が勝手にイっていいと言った?」
縛られ始めた時点から、すでにマユの神経は昂ぶっていて、しばらく宙吊りにさせておいてその昂りが最高潮になった頃合いを見計らって乳首を責めた後藤には、マユが一撃で絶頂を迎えることは分かっていた。その上での詰問だ。
後藤はマユのあごを片手で強くつかみ、その鋭い目でにらみつける。
「も……もうひわへ……ごひゃいまひぇん……」
後藤は、マユの唾液でベトベトになったボールギャグを外すと、二つの洗濯バサミを繋いでいる糸の真ん中あたりをつまんで持ち上げ、マユの口にくわえさせた。糸が短いために、おのずとマユの乳首は強く上に引っ張られる。
「……ふあう! ……う……んあっ……!」
自らの口で責められる乳首の刺激に、マユは再び全身を切なくよじらせた。糸を離すまいと必要以上の力で、前歯で必死にくわえている、というより噛んでいる。髪を振り乱すほど頭を動かすこともできない。そんなことをすれば一層自らの乳首を引っ張ることになるからだ。
「絶対に離すな」
後藤は冷酷に言い放つと、少し長めの糸を結びつけた洗濯バサミをひとつ新たに取り出した。マユは不安と痛みと快感の混ざった潤んだ瞳でそれを見ている。かすかにマユの身体が震えだした。何をされるのか悟っているかのように――。
後藤はその洗濯バサミをアゲハの頭部――マユのむき出しのクリトリスに挟んだ。
「ふぐうううううっ……! ふぐっ! うぐっ……!」
マユは糸を噛んだままで出せる精一杯の叫び声をあげる。
本物のアゲハならあっさり頭部を潰すであろうその圧力は、マユのアゲハの頭部を潰さず生かしたまま電撃を与え、彼女の全身を隅々まで感電させた。