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勤労少女
第1章
今日も詩緒莉に三人の客がついた。最後の客も、客層としては一番多い中年男性だった。
詩緒莉を仰向けにさせ、脚を開かせてはぁはぁ言いながら腰を振っている。出っ張った男の腹が詩緒莉の白い下腹部をこする。男の額から流れる汗が、ときおり詩緒莉の顔にかかる。メガネにも一滴落ちて、視界が悪くなる。
やがて男は詩緒莉のミサンガをつまんだ。
詩緒莉はとっさに手をよけた。
「どうしたの? 大事なものなのかな?」男がニヤニヤしながら言う。
「……触らないでください」
詩緒莉はミサンガを付けている手首を枕の下に押し込んだ。
やがて男は射精して詩緒莉の『仕事』は終わった。
詩緒莉がベッドの上に起き上がると、ミサンガがなくなっていることに気付いた。
――えっ……!?
詩緒莉は全裸のままだということも忘れ、慌てて枕をどけたり、掛け布団をめくったり、シーツの隙間や床、ベッドの下を探し回った。
詩緒莉が焦った顔でふと客の方を見ると、男はニヤニヤした顔で詩緒莉を見ながら、ミサンガを指でつまんでぶらぶらさせていた。
詩緒莉は男に近寄った。
そして、力の限り男の頬を平手打ちした。