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〝真〟MonsterRaper
第2章 Prologue
ミノタウロスがバインドボイスを叫んでいる間は動くことはないが、俺の硬直が解ける方がやや遅れる…

「モモモォォォォォォぉぉぉッ!」

--しかも連呼か!-

「ぐぅぅ…」

あまりの音量に顔をしかめるしかない。

彼女は叫び終わると両手でハルバートを構えて立ち上がった。

『ヤバい!』

硬直が続く俺はなんとか片手を腰のポーチに突っ込み、栄養ドリンク型の閃光手榴弾を取り出した。

フィッンと蓋型ピンの外れる心地よい音とともに地面を転がり彼女の足元へそれは向かう。
そのまま、俺は自分の目を守った直後、閃光手榴弾が破裂して激しい赤紫の光をまき散らした。

「んぎゃぁぁぁぁっ」

彼女は悲鳴を上げてたじろぐ。
俺自身も目を完全に守りきれず、銃を照準するまでにはいかないが、体の硬直は回復していた。

-!!-
『距離を詰められてる!?』

俺の目の前で三日月を描き、飛び込んできたハルバートを慌てて前転で回避すると地面に沈み込んだハルバートはドゴォォンっと大地を揺るがせた。
距離感を誤っていた俺の左足首は浅くだが、かすってしまった。
履いていた半長靴(コンバットブーツ)のおかげで怪我はしなかったが、半長靴を僅かに削った斧刃の音と衝撃で足が竦みそうになる。

彼女自身は俺より目が眩み、無茶苦茶にぶんぶんとハルバートを振りまくっている。
かなり危険な状態だ。
俺が間一髪、緊急回避に使用した閃光手榴弾は軽く目が眩むぐらいの手榴弾だ。

だが、その影響で一撃くらえば死んでしまう攻撃が、すぐそばで暴れ狂っている。
近づけず、銃の照準ができないのでは有効打がない。

『ここは作戦変更だな』

俺はせっかく出会えた獲物を前に意外にも逃げを選んだ。

不安定な湿地はモンスターであり、蹄である彼女に有利だが、俺の半長靴は改造してあり、任意で折り畳みの小型スパイクを展開することができる。
泥にも雪にも対応できるのだ。

早くも目くらましから回復しつつあったミノタウロスも敵が逃げ出したことを悟り、素早く追いかけてくる。
ハルバートを振り回す姿は古の戦士、アマゾネスのようだ。

筋肉のぶ厚い肩は麻酔効果が甘いのか?
もしくは、痺れたままの状態ながら怪力でハルバートをコントロールなしで振り回しているのかも知れない。
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