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〝真〟MonsterRaper
第7章 デュラン-番外編
その時、左肩に熱い固まりがザクリと食い込む感触が走った。痛みが全身を走り抜ける。背後からゴブリンの小剣の一撃を受けたのだ。
傷口が浅いのはプレートメイルのおかげだ。

デュランは歯を食いしばって苦痛に耐え、振り返りざまにそのゴブリンを斬り捨てた。
甲冑を着た状態、無理な体勢での攻撃だったため、自らもバランスを崩してしまった。

そこに、もう一匹のゴブリンが襲いかかって来た。左の大腿部に再び鋭く熱い痛みが走った。「ぐぅぅーッ!」見ると小剣が深々の刺さったままで、赤黒い血がどんどんズボンに滲み出てくる。
血の色は、種族が信仰している神を表す。ダークエルフは邪神を崇拝しているからだ。
デュラン自身は神を崇拝していないが、その血筋。

膝を着いて倒れ込みたい、そう思いながらも腰から水筒をもぎ取って、傷口に水を無造作に振りかける。
ウインディーネが傷を癒そうと傷口にヴェールとなって覆いかぶさると蒸気になって消滅しながら傷が癒えていく。

デュランは戦おうと、懸命にレイピアを構えたが、体力が残っていない。
極度の疲労感で、もはや戦える状態ではなかった。

―その時だった!
彼に襲いかかろうとしたゴブリンの頭を矢が貫いた。ギャッと断末魔の声を上げて、そのゴブリンが倒れた時、また別の声が聞こえてきた。


「間に合った!」
コボルトのデルレイが放った矢がゴブリンを仕留めたのを見て、ジャスワントが言った。
そして、残ったゴブリンたち数体を見据えると、ジャスワントはシルフに命じた。
「眠りをもたらす安らかな風よ」
精霊魔法と共に、新剣テンペストをかざす。
新手の敵に気づき、向かってきたゴブリンたちのうち三体が、急に生気を抜かれたように前のめりに倒れ込んだ。
残った二体は動揺しているとデルレイが次々に矢を放ち、ザクザクと矢が身体に突き刺さった二体が、よろめいたのちにバタリと倒れた。皮肉にも血の色はデュランと同じ色である。


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