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〝真〟MonsterRaper
第7章 デュラン-番外編
「…眠っているゴブリンは僕がトドメを刺すよ」
デルレイは、悲しげな表情のジャスワントに言うと、腰からハンティング用のナイフを抜いて眠る三体の首を斬り裂いた。
ピクシーのような小さいシルフがジャスワントの耳元に飛び込んで囁くと、彼女は座りこんだデュランを睨みつけ、そのまま身を翻し、石田の倒れていると思われる方向に走り出した。
シルフは洞窟の内部にゴブリンが残っていないか、石田はどこにいるかを伝えたのだ。
「ジャスワント…待ってくれ」
デュランはデルレイには目もくれず、立ち上がり、彼女の後を追った。
もちろん、倒れた石田のもとである。
「そ、そいつは妹に頼まれ報酬代わりに妹を抱くと言ったんだ! だから…」
ジャスワントは石田を抱き寄せると、デュランに怒りの形相で振り向いた。
「彼に頼んだのは私! そしてレジーナ(デュランの妹)に頼まれたのも私よ! この人は、すぐにここへ向かってしまったわ」
「うっ……」
駆け寄ったデルレイがジャスワントに弓を渡すと石田をおんぶして歩き出した。
「なっ、ウインディーネを解除しないのか?」デュランはジャスワントに訊いた。
彼女なら下位であるウインディーネを容易に解除できるからだ。
「この人は魔法が嫌いなの。とりあえず村に戻って寝かすわ」
「しかし、ゴブリンのクイーンがいなかったな…もしかすると新天地を探していたゴブリンの現地調査隊だったかも知れないぞ?」
デルレイは、コボルトのため考え方が簡単だった。
害のある者とは同族でも戦い、友好関係を築ける仲間であれば種族はあまり関係ない。
だが、ゴブリンとコボルトが組んだ試はなかった。
「あとで現地調査隊の様子を見に来た仲間が来るとく厄介だな…」
「どうすればいいかしら…戦争になってしまうわ」
不安そうなジャスワントは洞窟を振り返った。
「洞窟の中を焼くしかない…そして火事に見せかける。近くには墓を作って火事に気付いた我々が弔ったと思わせてしまうんだ」
デルレイは、悲しげな表情のジャスワントに言うと、腰からハンティング用のナイフを抜いて眠る三体の首を斬り裂いた。
ピクシーのような小さいシルフがジャスワントの耳元に飛び込んで囁くと、彼女は座りこんだデュランを睨みつけ、そのまま身を翻し、石田の倒れていると思われる方向に走り出した。
シルフは洞窟の内部にゴブリンが残っていないか、石田はどこにいるかを伝えたのだ。
「ジャスワント…待ってくれ」
デュランはデルレイには目もくれず、立ち上がり、彼女の後を追った。
もちろん、倒れた石田のもとである。
「そ、そいつは妹に頼まれ報酬代わりに妹を抱くと言ったんだ! だから…」
ジャスワントは石田を抱き寄せると、デュランに怒りの形相で振り向いた。
「彼に頼んだのは私! そしてレジーナ(デュランの妹)に頼まれたのも私よ! この人は、すぐにここへ向かってしまったわ」
「うっ……」
駆け寄ったデルレイがジャスワントに弓を渡すと石田をおんぶして歩き出した。
「なっ、ウインディーネを解除しないのか?」デュランはジャスワントに訊いた。
彼女なら下位であるウインディーネを容易に解除できるからだ。
「この人は魔法が嫌いなの。とりあえず村に戻って寝かすわ」
「しかし、ゴブリンのクイーンがいなかったな…もしかすると新天地を探していたゴブリンの現地調査隊だったかも知れないぞ?」
デルレイは、コボルトのため考え方が簡単だった。
害のある者とは同族でも戦い、友好関係を築ける仲間であれば種族はあまり関係ない。
だが、ゴブリンとコボルトが組んだ試はなかった。
「あとで現地調査隊の様子を見に来た仲間が来るとく厄介だな…」
「どうすればいいかしら…戦争になってしまうわ」
不安そうなジャスワントは洞窟を振り返った。
「洞窟の中を焼くしかない…そして火事に見せかける。近くには墓を作って火事に気付いた我々が弔ったと思わせてしまうんだ」