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〝真〟MonsterRaper
第7章 デュラン-番外編
デルレイは窮地に陥っていた。火に焼かれるか、ボブゴブリンたちの前に出ていって言い訳をするか。
弓を構えるには間合いと時間が必要だった。ハンティングナイフで戦える相手ではない。ボブゴブリン数体とは厄介だった。これならオーガを相手にした方が良い。

ボブゴブリンたちは、必死にバサバサと布きれで消火する者、ヒヒーンを使って川の水を汲んでくる者とで消火が進んでいく。

『このままでは、見つかる…』

デルレイは意を決して入り口に走った。計画通りなら煙を吸うこともなかったのだが、
まさに四足歩行の獣のように入口を目指した。

洞窟を脱出した瞬間だった――

――ドカッ!
「ぐはぁ!」

覆いかぶさるように背中から捕縛されたのだ。
すぐに囲まれ、次々とボブゴブリンたちは腰から獲物(武器)を取り出す。

「やはり、火つけがいたか!」

デルレイを捕まえたボブゴブリンが言い放った。

「ち、ちくしょう!」

デルレイの前にダーベラが現れた。
ガッと髪を鷲掴みにする。

「コボルト…ふ~む…なんでまた、ここにいる? お前がやったのか?」

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