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〝真〟MonsterRaper
第8章 お嬢様は無理難題をおっしゃる
ダーベラは、長老と呼んだ男に駆け寄ると、そっと肩を支える。

「見たところ、軍隊の格好はしているが、ただのスケコマシだ。 ワシの目は誤魔化されんぞ」

なんの会話もしてないのに…
被害妄想ジジイ…耳は聞こえないのに、悪口は聞こえる能力など老体の七不思議の一つだ。

「誰か! 長老を寝室に案内してくれ」

ダーベラが通行人ゴブリンに声をかけると、

「ワシは戦争で修羅場をくぐり抜けてきたんじゃあ! お前らはモンスターごときにビビりおって! 自分たちの土地は自分たちで守るのがスジってもんよ。
エルフや鬼畜人間に頼るなどあってはならんぞ!ボブゴブリンである貴様が弱気だからゴブリンも弱気になるのじゃ」

ジジイは、ダーベラをトンっと突っぱね、

「おい、人間! ワシらは人里には行かん、お前がここにいるのはなぜじゃ?」

「俺は傭兵ハンターだからだ」

「傭兵だと!? だったらお前が植物女を倒せばハッピーエンドじゃ」

なんで、こーなる?
さっきまで俺をスケコマシと言っていたのに、

「…だったら金が要だ!」

「金なんかないわっ! だったら植物女を倒せたら、何人か女を連れてけ」

―――えっ!?
ちょっとムクったぞ

「長老ささっもぅ行きましょう」

ダーベラは、通行人ゴブリンに長老を預けると、

「その依頼、承知した。 だったら成功の暁には、ここの王女の一晩をもらおう」

俺は、ジジイの依頼を受けることにした。

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