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〝真〟MonsterRaper
第8章 お嬢様は無理難題をおっしゃる
右手のウミヘビでそのままエンプーサの腹部に一撃を加え、土手山の方に押し出した。

「がはっ」

ヤツはエンプーサを受け止める形になった瞬間、
ウミヘビを二人に向けて撃ち放った。

「ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」

5万ボルトがエンプーサを襲い、その電撃に包まれる彼女を左脚を上げ、土手山はアースをとった。
その隙は大きく俺にショットガンを向けるには時間を要した。

その隙に銃口をヤツの側頭部に照準する。
ヘルメットはかぶっていない。

「どうした…撃てよ」

「…女を介抱しなければ、即座にドタマをぶち抜いていたのに…」

「負傷兵は餌だろう…撃てばいい、帰らなかった時の指示も仲間にしてある」

会話につき合えば、眠ってしまいそうだ。
コイツは生かしておけば非道なことを繰り返す。

「ううう……っ」

エンプーサがよろよろと立ち上がる、
土手山の不利な状況に気づいた彼女は腰の剣を抜く、
それはジャスワントの剣だった。

「土手山…」

弱そうな声でつぶやく、
だが、どれだけの強い絆でつながっているのか?

「エルフの女がいたはずだ、ここへ連れてこい」

「…お前のような、軍人の指図は受けないわよ」

「土手山を殺されてもいいのか!?」

「あんたは殺せない……悪魔も外道も」
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