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〝真〟MonsterRaper
第8章 お嬢様は無理難題をおっしゃる
狼の言葉の意味をダーベラは解することができなかったが、とにかく自分たちを全滅させることに変わりはない。
「ダーベラ様 加勢します!」
クローターが溶けかかった剣をサラマンダーと呼ばれたイモリに投げたが、紙一重で見切られたように避けられた。
すぐに代えの小剣を取り出したが、その隙にサラマンダーは大胆にもクローターのバックラーにへばりつき、
「トドメは俺が刺さなきゃいい…」
そうサラマンダーは呟いて尻尾でクローターの顔面に一撃を叩き込むとその場から跳ねて今度は壁に貼りついた。
クローターは顔面への打撃でたじろいでいる間に宙を舞った。
アルラウネのランダムに振るわれる触手に気づく間もなく弾き飛ばされていたのだ。
「クローター!」
ダーベラは呪った。
自分の采配の愚かさ、クローターをボブゴブリンにまで鍛え上げて戦士にしたこと。
そして討伐に参加させたこと、
だが、倒れたクローターに駆け寄る暇はない。
「お前たちゴミを相手に遊んでいる暇はないんだけどね。せっかくだからキメラにしちまおうか」
「そいつは命令にないぞ。我々は人間を捕えキメラにするのだ。ゴブリンでBCWが作れるか!」
アルラウネが陸軍から受けている命令は樹海に出没する人間の捕獲である。
オルトロスはアルラウネの勝手な意見に悩まされていた。
ここで行方不明になる人間が捜索されることはない。
だが、命令を受けているのはアルラウネのみであり、オルトロスとサラマンダーは追従しているのみ。
本来であれば戦闘をしてもいけないのだがアルラウネを守れとの指示を受けている。
だからトドメを刺せないのだ。
彼女が危険に晒されるまで…
―--**
「ここが城塞か?」
やはり訓練で使用する簡易な建物だった。
「ダーベラ様 加勢します!」
クローターが溶けかかった剣をサラマンダーと呼ばれたイモリに投げたが、紙一重で見切られたように避けられた。
すぐに代えの小剣を取り出したが、その隙にサラマンダーは大胆にもクローターのバックラーにへばりつき、
「トドメは俺が刺さなきゃいい…」
そうサラマンダーは呟いて尻尾でクローターの顔面に一撃を叩き込むとその場から跳ねて今度は壁に貼りついた。
クローターは顔面への打撃でたじろいでいる間に宙を舞った。
アルラウネのランダムに振るわれる触手に気づく間もなく弾き飛ばされていたのだ。
「クローター!」
ダーベラは呪った。
自分の采配の愚かさ、クローターをボブゴブリンにまで鍛え上げて戦士にしたこと。
そして討伐に参加させたこと、
だが、倒れたクローターに駆け寄る暇はない。
「お前たちゴミを相手に遊んでいる暇はないんだけどね。せっかくだからキメラにしちまおうか」
「そいつは命令にないぞ。我々は人間を捕えキメラにするのだ。ゴブリンでBCWが作れるか!」
アルラウネが陸軍から受けている命令は樹海に出没する人間の捕獲である。
オルトロスはアルラウネの勝手な意見に悩まされていた。
ここで行方不明になる人間が捜索されることはない。
だが、命令を受けているのはアルラウネのみであり、オルトロスとサラマンダーは追従しているのみ。
本来であれば戦闘をしてもいけないのだがアルラウネを守れとの指示を受けている。
だからトドメを刺せないのだ。
彼女が危険に晒されるまで…
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「ここが城塞か?」
やはり訓練で使用する簡易な建物だった。