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第8章 お嬢様は無理難題をおっしゃる

だが、アイス弾は両生類にも絶大の効果を発する。
対BCW弾は硫酸を使用するが、アイス弾も一部のBCWには効果が高い。

しかし、スピードを殺されたサラマンダーにアルラウネの触手が伸びてきた。
触手にベタッと貼りついて逃げようとするが、気化しようとするオルトロスにも触手が伸びてきた。

すぐに、中に入ってアルラウネに向かって引き金を引いた。
ﾄﾞンッと大きな音とともに撃ち出したのはグレネード、大柄のアルラウネに命中し、アルラウネは壁まで吹っ飛んだ。

「ぐぐぁっぁぁあああ」

叫び声をあげたアルラウネを更にアイス弾の連射で追い撃ちした。

それでも、アルラウネは気化しつつあるオルトロスとダメージを負ったサラマンダーを回収し、逃げようとした。

「トドメをさす！ みんな下がってろ、爆風を受けるぞ！」

ポーチから焼夷手榴弾を取り出した。
そして、アルラウネに投擲すると彼女は燃えはじめる。

「ぐわぁぁあっぁあああああ」

燃えながら、触手を振り回すのが危険だが、これで花粉の脅威がなくなった。

武装と人員が多かったため、今回はオリオンキラーと戦った時と違ってこちらに分があった。
まさか、三体のBCWを相手に好戦できるとは…
室内戦という地の利もあった。

と、思ったのだが…



「アルラウネをやらせはせん！」

そんな声がしたかと思うと、

バーンッ！
閃光手榴弾が投げ込まれた。
人間用だが、モンスターにも亜人にも効果は絶大。

ボブゴブリン達とデルピューネは頭を抱えて苦しみながら倒れ込んだ。

「「ぐわぁぁぁぁ」」