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第8章 お嬢様は無理難題をおっしゃる

「全員、悪者を倒して、そして生きて帰ってきなさい。これは命令よ」

ズメディがダーベラを指さして言い放った。

「ふっ…お嬢様は無理難題を仰る…」

ダーベラは、そう言うとデュランダルを受け取った。




―‐**

「はぁはぁはぁ…サラマンダーよ。
体の具合はどうだ？」

樹海を高速で移動するアルラウネはサラマンダーに訊ねた。

「心配するな…AIが壊されなきゃロストしないさ」

先ほどの戦闘で負ったキズは修復している。
だが、失った体液は戻らない。
本当は、ロストは時間の問題だった。

「オルトロスは……ダメか…もう気化してしまったな」

もう一体の仲間は完全に消えていた。
残骸と体液…一滴たりとも残っていない。

「…任務失敗と言ったところだな」

アルラウネは言うと、

「お前がいれば達成できるさ。最初から俺とオルトロスは足手まといさ」

「人間の捕獲…なんでするか知ってるか？」

「知らない。だが、想像はつくぞ」

「なんだ？」