パソコンから！ケータイから！スマホから！無料でどこでも気軽に楽しめる官能小説サイト

第8章 お嬢様は無理難題をおっしゃる

「お前さんは樹海で大暴れていると公式に発表されている。
討伐すれば、巨額の報奨金が出る。
腕のあるハンターやポーチャー、もしかすると亜人の戦士も賞金がらみで、お前さんを討伐に来るかもしれない。
お前さんは倒しにきた者を捕獲して、ウツボカズラの中で人間をキメラにする…これが一応の命令だ。
もしも、殺戮用のBCWであるお前さんが人間相手にロストしたら、今、研究所にいる生産中のアルラウネは改良を余儀なくされる…
恐らくは…自爆用…」

「ははは…大した憶測だな」

「お前さんは、本来は食虫植物だ。
生物として機動しない、植物は生産に関してコストが莫大にかかり過ぎる…
陸軍としては意志のある機動爆弾にしたい。アルラウネを爆弾にするデータ（口実）がほしい。
だが、研究所としては最高傑作だ。
なんたって、大地の恩恵で永遠に生きられるのだからな」

「ふっ…除草剤をまかれたらヤバいがな…それに環境は破壊され大地も一生ってほどじゃない」


「んっ？　止まれ、何かいたぞ」

何かの気配と音にサラマンダーが気づいた。
そしてアルラウネが止まり、木に絡みつく。
アルラウネとサラマンダーは音のする方を見た。

大柄のオークが歩いている。
肩には荷物のように、人間の少女を担いでいた。
捕食ではない、間違いなく凌辱目的だろう。
部活帰りの中学生を狙ったようだ。

オークは繁殖力の高い亜人である。
政府はオークの雌と人間の男で少子化対策を考えているほどだ。
オークは一見してエルフと同様人間に近いが、肌の色はさまざまだ。
深緑か茶色が多いが、肉つきがよく美人が多い。

「おい…どうする…人間の少女だぞ」

サラマンダーがアルラウネの考えを訊いた。

「…仕掛けるしかないだろう」

「大暴れのアルラウネが人助け…大丈夫か？」

「何言っているのよ…あなたが少女を助けなさいな」