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〝真〟MonsterRaper
第8章 お嬢様は無理難題をおっしゃる
「ぐぐぅ……」

デルピューネは俯いて泣くしかなかった。
密猟者たちの声は聞こえてくる。

「そんなに頭を下げるんじゃないよ。切り落としたくなっちまうじゃないか」

エンプーサはテンペストをデルピューネの首元にかざした。

「モンスターを助けに来る…そんなハンターいますか?」

アルカードは、彼なら…とは思いつつ聞きながら姉の剣を制した。
できるなら、このラミアを開放したいと思っていたのだ。

「しかし、山賊ってのは儲かるのね。
これなら、この仕事だけで生きていてもいいんじゃないの?
せっかく稼いだ金で武器を買って、また稼ぐ…働く意味ないじゃない」

サキュバスは、回りくどい作業が嫌いで協力的ではなかった。

「最終的にはテロもできるような組織を作りたい。
BCWは必須だ。そして魔族も一緒に暮らせる世の中にしようじゃないか」

土手山が言う。

「何が目的なんですか?…土手山さん」

闇の貴公子は、機械で武装する密猟者に訊いた。

「この国は島国だ…海が最強のバリアーとなり、内戦もない。
そして、所々に島がある。魔王になるのだろう?」

土手山は、ぐっとデルピューネの髪を掴んで揺さぶった。

「んぐぐぅ…」

「僕はみんなが楽しく暮らせる世界を作りたいんだ」

土手山の手を掴んで彼女を離すよう促した。

「ふっ魔王になるって男が戦いを拒むってのか?」


土手山は、掴んだ髪を離した。
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