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〝真〟MonsterRaper
第8章 お嬢様は無理難題をおっしゃる

デルピューネの捜索はアルラウネの位置へ、
GPSを見ながら、リザードマンのナシュルと俺は樹海の中心部を目指していた。

亜人たちも中心部には近寄らないという。
中心部とはユグドラシルの大木の位置を意味する。

だが、驚いたことに俺はドラゴンに乗って移動している。
空をゆっくりと飛んで樹海を移動しているのだ。

ナシュルはドラゴンを駆使する竜騎士。
空を飛び、竜に跨って戦うらしい。
前回は洞窟だったため本領発揮はできなかったようだ。


ドラゴンといっても、ギーブルという飛竜であり、戦闘能力は高くない。
リザードマンとは共存という形式で指揮下に下っているようだ。
蛇のような細い身体に翼があるだけで、二人を乗せる力も本当はないらしい。

日本の樹海には、様々な生物と社会が形成されている。
この島は空気と水、自然に恵まれている。
弱肉強食だが、捕食として人を襲う生物は少数だ。

「ハイザック様、ワールストーム(飛竜の名前)を休ませます」

そう言うとナシュルは飛竜を川岸に降下させた。

「ドラゴンを操るとはすごいじゃないか」

ワールストームは、豪快に顔を川に突っ込み水をグビグビ飲みまくった。

「我々は、ギーブルを卵のときから育てていますが、支配ではなく友として暮らしています。リザードマンはモンスター視される傾向がある…僕たちの先祖も人間に無理やり戦争に連れて行かれたのに…まぁ…見た目が見た目ですからね」

確かに直立して動くトカゲは不気味だ。
しかし、彼らには知性を感じる。

人間は弱く無力だ。

野獣の牙や爪を刀に変え
獣皮を甲冑に変え
脚力を馬に乗ることで補った

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