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〝真〟MonsterRaper
第5章 英雄の条件
村に近付くと、誰かが人を呼びに行くことが見える。
俺は無気力にそれを見ていた。

そして、すごい勢いで村長らしき、じいさんコボルトがこっちに駆けてくる。

「おおッ!ジャスワント来たか!」

「お待たせ様。こちらの人間が待望の戦士よ」

「自衛隊か!?」

「俺は傭兵ハンターだ。今回はジャスワントのお願いだから来てやったが、村で一番の強くて若くて美人の娘を一晩好き放題凌辱にさせてくれるなら、ドラゴンでも追っ払ってやるよ」

「初対面でいきなりとんでもないことを言う…まぁ来なさい」

村長に着いていきながら話を続けた。

「モンスターは何なんだ?」

「それがわからんのだ…サソリのような甲殻類…剣も魔法も効かない」

――チッ、
ジャスワントは小さく舌打ちを漏らした。

「もう何人も殺されてるの。そのモンスターは何故か補食しないのよ。食べないし、水も飲まない…エルフの戦士も戦おうとする者は誰もいないんだ」

―!?―
『まさか…生物兵器(BCW)か?』
バイオ
クリーチャー
ウェポン
自衛隊が運用する生物兵器だ。

「そんな危険なモンスターなら警察に連絡すればいいだろう?」

「町役場には話したわい!人間は何もしてくれん」

「では、どうする?」

「生け贄を捧げてみようと思ったんじゃ。エルフもコボルトも死者が多すぎるからな」

「…作戦会議の必要はない。場所を教えれば俺がこのまま向かう」

「1人では無理よ。それに弾薬が少ないんでしょ?」

「後で合流すればいい。生け贄にする巫女は俺に一晩捧げるのだ」

「本当に倒せるのか?」

「敵を見たい」

不安な気持ちがあるが、もしかするとこれは狩りではない。

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