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〝真〟MonsterRaper
第5章 英雄の条件
『まさか!?逃げたのか…敢えて放ったのか?』

デルレイは俺の動きを援護するために、連続で矢を放った。
もちろん弾き返されるが、オリオンキラーが気を取られるだけでいい。

戦うリザードマンは1人。
周りには数体が倒れている。
皮の甲冑を身に付け、大剣を携えているが、効果などない。

「そこの竜人鬼!下がれ!」

「に、人間!?」

敵は1体だが、これほどダットサイトをのぞき込み、恐怖に怯えたことはない。
スコープで見える範囲外は…デルレイにかかっている。

もちろん、グレネードランチャーもバスター弾も通じない相手だ。

リザードマンを回収したら即撤退する。
俺を振り払おうとハサミが襲いかかってくる。
人間ほどの大きさと重量があるだろう物体が頭上で振り回され、空を裂く音には肝が冷える。
援護射撃があるからこそ、避けるのは容易だが照準ができない。

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