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〝真〟MonsterRaper
第5章 英雄の条件
地面に食い込み、その体を支える脚に肉薄する。
関節と顔面が甲殻が甘いが、生物兵器は痛みに鈍感だ。

俺は走り込んだ勢いを殺さず飛び込み渾身の力を込めて銃剣を突き刺した。

――ギギンッグッ!
刺撃は、殻と殻の間に突き刺さるが…手応えがない。

「早く逃げろよッ!!トカゲっ!」

「仲間がやられて逃げれるか!」

「仲間を担いで離脱しろっ!!」

ジャスワントが倒れているリザードマンの回収をしている。
敵対関係もあるかも知れないが、ジャスワントは流石だ。

「だぁぁぁぁ~!!」

リザードマンが雄叫びを上げ大剣を振るう。
だが、隙間を狙う斬撃ではなく、甲殻を粉砕せんばかりに叩きつける斬撃だ。

――カンッ!
もちろん、意味なし!

「トカゲ!邪魔だ!」

止めても無駄だと悟り、リザードマンに駆け寄って銃剣で大剣を払い落として床尾でリザードマンの顔面をぶっ叩いた。
――ギンッ!
――ガっ

「ぐはぁッ!?」

「離脱だ!仲間を拾えーっ!!」

――!?っ―
―ドカッ!
「どわぁぁ」

でたらめに振り回されたハサミで弾き飛ばされた。
ハサミと岩場に叩きつけられ全身が痛む…。

「ぐぅぅ」

――!?っ
サササと音とも思えない囁くような足音が近づいてくる。

「やられてたまるか!!」

とっさに体を投げ出して前転する。

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