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〝真〟MonsterRaper
第5章 英雄の条件
厚みが違うぶん手応えがあるが、キズすら入る気配がない。

すぐにグレネードを装填した。

顔面にメタルエッジを突き刺せば、ダメージを与えられるが、ヤツの間合いに入り、ハサミで挟まれれば数十秒は真っ二つになった痛みを脳神経で味わってから死ぬことになる。

グレネード弾がきれたら…。

無防備に伸びた関節と顔面だけがヤツの弱点。

―!!―
――バコッ!

「ぐはぁッ」

ヘルメットが宙を舞い、俺はぶっ飛ばされ、地面を転がり回った。

ヤツは一回転くるっと回り、尻尾で俺をなぎ払ってきたのだ。

「ぐぅぅ…」

尻尾は針で刺すだけだと思っていたが…甘いもんじゃないな。

血が減り過ぎた…。

銃も遠くにふっ飛ばされている。

差し違える覚悟でメタルエッジでアタックしてみて苦しみ死ぬか
拳銃を口に突っ込んで延髄を一気に破壊するか





拳銃を口に突っ込んだ。

「はぁはぁはぁ………お母さん…」

引き金には自然と親指がかかっていた。








――ダンッ!!

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