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〝真〟MonsterRaper
第5章 英雄の条件
―!?―


――ダダダンッ!
オリオンキラーが、銃撃を受けていた。
正確に顔面を連射で撃たれ、弾丸は装甲と化す甲殻に埋まり込む。

拳銃を口から離す…。

『何が起きた?』

「ギシャシャァァァァァァァァーーッ!」

オリオンキラーは地響きを立ててもんどりうって崩れ落ちた。
顔面は無惨な状態だ。

――ダンッダンッ!
生死を確かめるように、まだ弾丸を撃ち込む。

小柄で黒い人型…。
忍者のように口元を覆っている…ガスマスク?
エルフとは違う、機敏な機動力で動いて俺の目の前にやってきた。

「生きてるか?」

全身黒い特殊工作員の装備をした…女だった。

「お前の迷彩服は陸自の物だな。何者だ?」

「あんたこそ…っぅ」

「傷口を見せてみろ…」

黒い女は何やら小さい瓶のような物を取り出し、無造作に俺の傷口へ水滴を零した。
心地よいそれは痛みを和らげる。

「何を…かけた?」

「イザナミの羊水…まぁポーションのようなもんだ。お前の名は?」

「…石田だ」

何やら彼女は腕に付けた小さいノートパソコンのような物をいじり始めた。

「…これは驚いたな。陸上自衛隊…元ギルティーズの工作員とは」

「!?」

俺が陸自にいた頃の所属部隊を言い当てた!?
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