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〝真〟MonsterRaper
第6章 地を這う女神
--その頃、ジャスワントは…

「デュラン!」

「ジャスワント!来てくれるのか?」

大衆食堂でハイザックが決めたこと。
本当にいいのかと思い、口が重い。
それでも、命を懸けて私を助けた彼の言うことは伝えておきたい。

「あなたは勇敢な戦士よ。欲もなく村の為に戦ってくれる。でも、あなたに仲間がいるの?」

むっとデュランは顔をしかめた。

「ジャスワント、俺と組んでくれ!」

「あなたは強いモンスターからは逃げてきた。でも、人間の彼はバジリスクにも未確認モンスターであるサソリにも果敢に立ち向かったわ」

「鉛を吐き出す武器で戦うなら何だって狩れる!ヤツはケモノだ。ハーピーとかラミアとか半獣女子を犯すために戦う」

「ふふふ、確かにね。私は彼にアバズレと呼ばれたわ」

「人間に足を開いたのか?ジャスワントっ!」

「バジリスクを倒す為に協力してくれたのは彼だけだった。報酬の代わりに一晩、彼と過ごしたのよ」

「エルフの掟を破ったな」

「掟?好きな男に抱かれたんだからいいんじゃないの?」

「ヤツは人間だ!あっという間に寿命で死ぬ!お前はもぅエルフと結婚できんぞ」

「その彼は、あなたと一緒に戦うと言ったわ」

「ヤツの手は借りん!君に協力してほしいんだ」

「……もぅ遅い。彼は命を捨てて私を逃がしてくれたからな」

「ジャスワント……っ豚め」

デュランは私に背を向け、歩き出した。
そして私は、工房へと足を向けた。



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