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〝真〟MonsterRaper
第6章 地を這う女神
「死ねェ軍隊野郎!」

掛け声とともにそれは動きだした。
パルティアを構えるが照準ができない。

ナーガが全身を使って躍動した。
蛇腹が地面を蹴った勢いを活かし、上体をのけ反らせ伸びあがるように飛び込んでくる。

「ちぃ早いなッ!」

充分警戒したが引き金は引けなかった。
一瞬でその動きを見失った。

--と思った瞬間。
頭上の木の枝を片手で掴み、着地のタイミングを遅らせていた。

そして、俺がパルティアを上に向けると今度はトスっと静かに地面に着地した。

「なっ―-っ!?」

戦い慣れている!?
しかも、俺の行動を軽く理解しているように?

一度視界の外に出て、死角から飛びかかってきたのだ。
それを理解した瞬間、吹っ飛ばされていた。
受け身を取りながら地面を転がる。
パルティアの破損を心配するが、パルティアはアナログながら、U2ライフルより丈夫かもしれない。
衝撃で破損する気配はない。

突き出した蛇尾の先端で殴られたわけではない。
だが、鱗は滑らかながらも硬いっ!

「ぐぅぅ」

「私にお前の子を孕めだと?ははは笑わセルナ下等な人間が銃ではなく、へんてこなボウガンでモンスターを倒せルモノかっ!」

俺を蹴散らし、余裕の表情で笑い声をあげる。
高びーな女を凌辱するためなら、俺もハイパーモードで戦わなければ!

だが、攻撃するどころではない。
あんな不規則で鋭い動きに対応するには……。

あの動きは洗練されたラミアの動き。
ナーガではない。

死角から死角へと動く習性は人間を知る半獣の証拠だ。
メタルエッジがない以上は接近戦は厳しい。
仕込みナイフは緊急回避用の武器で今は手の内を明かせない。


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