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〝真〟MonsterRaper
第6章 地を這う女神
どうやらとっさに身を屈め、その背中をかするような形になったらしい。
痛いがダメージではない。

とにかく距離を取ろうとするが、彼女は俺の周りをグルグルとまわりはじめた。

--距離が取れない!?

そして、徐々に…俺を巻きつけるように近づいてきた。

「うぉぉ」

両足首に尻尾を巻かれ、バランスを崩し仰向けに倒れ込んでしまった。

すると彼女は大胆にも俺ののしかかってきた。
長い舌をチョロチョロと口から出しては戻す。

「ハハハ、雌より弱イ雄とハなっ!」

「はっきり言う、気に入らんな」

ここでブーツナイフを引き抜き、彼女の喉元へ押しつけた。

「これでは尻尾は使えまい」

「甘イなっ」

カッと彼女の瞳が白い光を放った。
彼女はサッと俺から離れて距離を取った。
そして立ち上がろうとしたとき。

-!!-

脚が動かない!?
つま先から徐々に石になっていく!?

「何だ!?石化?」

「チョウド首まで石にナッタら尻尾で締め上げテヤる。苦しイヨォ」

まやかしのハズだ。
石になったら血流も止まって激痛が走る……。

思い切って石化した足の甲にブーツナイフを突き刺した。


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