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〝真〟MonsterRaper
第7章 デュラン-番外編
デュランは自分の家に戻り扉を開けた。
歩けば、床はギシギシと軋むほど古い家だ。
「お兄ちゃん、どうだった?」奥から声がした。
「みんな臆病者だ」デュランは奥で立つ妹のレジーナに向かって答えた。
彼女は戦士ではない。
村の農場で薬草と毒消し草を栽培し、養蜂もしている。
「最近はニーズヘッグやバジリスクといった大型モンスターを警戒する傾向があるわね」
彼女は革製の水袋をテーブルに腰を掛けた兄に渡した。
「ジャスワントでさぇ、戦う気がない……」
彼は中に入っている水を飲み干すと袋を床に投げつけた。
「生かしておけばゆくゆくは驚異になるのに…」
「あの最近、村の端に棲みついた人間にもあたってみたら?」
「ああ、会ったよ。だが、人間は亜人と戦わないんだとさ。散々の暴れ回るくせに、ああ見えて法に縛られてる…Lエルフと同じだ」
手練れのDエルフであれば、ゴブリンを2、30体をひとりで相手にしても引けは取らない。
だが、デュランの力はその域に達してはいない。
「明日は俺ひとりで行くから……武器に毒を塗るから手伝え」
****
歩けば、床はギシギシと軋むほど古い家だ。
「お兄ちゃん、どうだった?」奥から声がした。
「みんな臆病者だ」デュランは奥で立つ妹のレジーナに向かって答えた。
彼女は戦士ではない。
村の農場で薬草と毒消し草を栽培し、養蜂もしている。
「最近はニーズヘッグやバジリスクといった大型モンスターを警戒する傾向があるわね」
彼女は革製の水袋をテーブルに腰を掛けた兄に渡した。
「ジャスワントでさぇ、戦う気がない……」
彼は中に入っている水を飲み干すと袋を床に投げつけた。
「生かしておけばゆくゆくは驚異になるのに…」
「あの最近、村の端に棲みついた人間にもあたってみたら?」
「ああ、会ったよ。だが、人間は亜人と戦わないんだとさ。散々の暴れ回るくせに、ああ見えて法に縛られてる…Lエルフと同じだ」
手練れのDエルフであれば、ゴブリンを2、30体をひとりで相手にしても引けは取らない。
だが、デュランの力はその域に達してはいない。
「明日は俺ひとりで行くから……武器に毒を塗るから手伝え」
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